200823

ノアの箱舟の話は実話です。1959年、トルコのアララト山付近に箱舟らしき遺跡が見つかり、何十回も調査し、人工的な建造物で、木材が使われ、聖書通りのサイズで、等間隔の柱の跡があり、様々な動物の毛や角やふんが見つかったことなど、完全にノアの箱舟であるという証拠がそろい、トルコ政府は1987年、その場所にノアの箱舟国立公園を設立しました。

世界の人々が滅んだ大洪水にノア達だけが生き延びたのです。しかも箱舟に入って安全に生き延びたのです。これは大奇跡です。なぜノアたちだけが助かったのでしょうか。ノアの信仰から学びましょう。

1.神とともに歩もう

当時の人々は堕落していました。ヘブライ語ではシャハト「腐る、ダメになる」です。神が人を造った本来の姿ではなくなってしまったのです。人は神の栄光を現す者でしたが、人々は神から離れ、自分中心に生き、罪深い生き方をするようになりました。また、地は暴虐で満ちていたとありますが、ヘブル語ではハマス「攻撃的になる、傷つける」です。人々は、言葉の暴力やいじめ、虐待、殺人などのあらゆる犯罪を行うようになりました。

しかし、ノアの場合は、周りの人々が腐敗しても、決して腐敗しませんでした。ノアはこのような時代にも正しい人、全き人でした(創世記6:9)。正しい人とは、単に法律的に違反者でないとか、道徳的な正しさだけでなく、神の前に正しいということであり、神との正しい関係にあったということです。全き人とは、罪を犯さない完璧な人であったということではなく、神に対して全き信頼、信仰があったということです。

また、ノアは神とともに歩んでいました。つまり、ノアは、いつも神に祈り、神を礼拝し、神の御言葉に聞き従い、神中心の生活をしていたのです。ですから、ノアは神によって守られたのです。神は私たちを義の道に導かれるのです(詩篇23:3)。

私たちもかつてはこの世の人々と同様に罪の中を歩み、滅びに向かっていましたが、神の恵みにより罪を赦され、キリストとともに生きるようにされました(エペソ2:1-6)。そのときから私たちは、神とともに歩む者となったのです(エペソ2:3-10ミカ6:8申命記10:12-13)。

2.キリストの体である教会を建て上げよう

神はノアに箱舟を造るように命じ、ノアは神のことば通りに箱舟を造りました。箱舟の材料や寸法や造り方を指定したのは神ですが、実際に箱舟を造るために労働したのはノアとその家族たちです。この箱舟はイエス・キリストによる救いを意味しています。ノアが箱舟を造ったように、私たちも箱舟を造らなければなりません。それはまず、イエス・キリストをこの地上に現していくことであり、キリストの体である教会を建て上げていくことです(ピリピ1:6)。

教会はキリストの体であり、キリストが頭です(エペソ1:23コロサイ1:18)。教会は主に召し集められた者たちの集合体であり、一人一人がキリストの体の各器官となり(Ⅰコリント12:27)、同じ心でキリストの体を建て上げなければなりません。

キリストの体である教会を建て上げるためには、一致が必要です(エペソ4:16)。それぞれが神との正しい関係、神に対する全き信仰を持っていても、バラバラに行動していてはキリストの体である教会は建て上げられません。主の御心は、教会を通して主の栄光が現わされることです(エペソ3:20-21)。ですから互いに愛し合い、一つとならなくてはなりません(エペソ4:3,13,15)。

3.福音を伝えよう

この箱舟にはノアの家族だけでなく、あらゆる動物たちが入りました。これは、世界のすべての民族が、イエス・キリストを信じて救われることの型なのです。

実は、ノアたちも箱舟を造っている間、義を宣べ伝えていました(Ⅱペテロ2:5)。神は世界中の人々が救われて真理を知るようにと願っています(Ⅰテモテ2:4)。教会の使命は福音を宣べ伝えることです(マルコ16:15)。世の終わりがとても近くなった今(マタイ24:14)、私たちは最後の時間を無駄にせず、福音を宣べ伝え、一人でも多くの人たちが救われるようにしましょう。

 

ノアの時代に起こった大洪水はすさまじいものでした。しかし、これから起こる世の終わりと大災害はそれをはるかに上回る恐ろしいものです。そして救われる道はイエス・キリストを信じることだけなのです。私たちは今、皆で力を合わせてキリストの体なる教会を建て上げて、救い主キリストを現し、福音を宣べ伝えましょう。