21.1.17.

3章には、城壁再建工事が実際にどのように行われたかということが書かれています。基本的には、誰が何処を工事したかということの記録となっています。しかし、ここにも大切なメッセージが語られているのです。

1.城壁再建工事の様子

どのようにして、工事は進められていったのでしょう。

① 「羊の門」から(1-2)

修復工事は、まず「羊の門」から始められました(1)。普段は神殿で奉仕をしている「大祭司」や「祭司たち」が工事に携わったのです(1)。彼らは「ヌアのやぐら」、「ハナヌエルのやぐら」まで修復しました(1)。その先をエルサレムから離れた「エリコの人々」(2)が修復しました。

② 「魚の門」から(3-5)

「魚の門」(3)が建て直され、工事はさらに先へと進められました(4)。「テコア人たち」(5)も修復工事を他人事にしないで協力しました。しかし、「そのすぐれた人たち」すなわち「貴族たち」は協力しませんでした。

③ 「エシャナの門」から(6-12)

「エシャナの門」(6)が建て直され、その先の工事は、「ギブオン人」、「メロノテ人」、「ミツパの人々」が協力しました(7)。その次を建設工事とは関係のない「金細工人」や「香料作り」が修復しました(8)。さらに、その次を「エルサレム地区の半区の長」(9)も工事に加わりました。この後も、何人もの行政の指導者たちが工事に加わりました。城壁再建工事には、男たちだけではなく、「娘たち」(12)も加わりました。

④ 「谷の門」から「糞の門」(13-14)

「谷の門」(13)が建て直され、「糞の門」までの「一千キュビト」が修復されました(13)。さらに、「糞の門」が建て直され、門に扉が取り付けられました(14)。

⑤ 「泉の門」から「オフェルの城壁」(15-27)

「泉の門」が建て直され、「王の園のシェラフの池の城壁」、「ダビデの町から下って来る階段のところ」まで修復が進められました(15)。さらに、城壁の東側の工事が進められていきました。「オフェルの住民で宮に仕えているしもべたち」は、「水の門」と「やぐらに面する所」まで修復しました(26) 「オフェル」は神殿ダビデの町の間にあり「宮に仕えているしもべたち」が住んでいました。そして、さらに「オフェルの城壁」まで「テコア人」たちによって修復されました(27)。

⑥ 「馬の門」から「羊の門」(28-32)

「馬の門から上のほうは、祭司たちがそれぞれ、自分の家に面する所を修理」(28)しました。更に、城壁は次々に修復されて、「かどの二階の部屋」(31)まで修復されました。ついに「羊の門」までの間が「金細工人」と「商人」にによって修復されました(32)。

2.城壁再建工事から教えられること

この城壁再建工事からどのようなことが教えられるでしょうか。

① 様々な人々が協力した : 皆で城壁を再建しようとした

この城壁再建工事には、様々な人々が協力しました。

・普段は神殿で奉仕をしている「大祭司」や「祭司たち」(1)、

また「宮に仕えているしもべたち」(26)。

・「エリコ」、「テコア」、「ギブオン」、「ミツパ」等、

エルサレムから遠く離れた小さな町や村に住んでいる人たち。

・「金細工人」や「香料作り」(8)、「商人」(32)という、建設工事とは無関係な人たち。

・各地区の「長」たち、すなわち行政の指導者たち。

・男たちだけではなく、若い「娘たち」(12)も加わっていた。

その殆どが建設工事の専門家ではなく、素人たちでした。しかし、一部の「すぐれた人たち」すなわち「貴族たち」は、工事に協力しませんでした。

② 自分の分担を果たした : 自分の出来ることを精一杯行った

城壁の修復部分が細かく分けられて、人々はそれぞれ自分が担当する部分を修復しました。3章の中で、よく出て来る言葉は「自分の家に面する所を修理した」(10,23,28,29)とか、「自分の家の近くを修理した」(23)、「自分の部屋に面する部分」(30)という言葉です。人々は、基本的に自分のいる場所の近くの部分、あるいは自分の務めに関わる部分をそれぞれ修復しました。「大祭司エルヤシブ」と「その兄弟の祭司たち」は、神殿の近くの「羊の門」から「ハナヌエルのやぐら」までを工事しました(1)。「オフェルの住民で宮に仕えているしもべたち」は、「オフェル」の近くにある「水の門」と「やぐらに面する所までを修理」しました(26)。人々は、それぞれ自分の出来る力に応じて、自分の出来る部分を担当しました。そして、委ねられた部分を責任をもって、忠実に修復していったのです。

③ 連携して工事を進めた : コミュニケーションをとり協力した

3章でよく見られる言葉は、「次に」(2,4,5,7,8,9,10)と「そのあとに」(16,17,18,20,21,22,23,24,27,29,30,31)という言葉です。つまり、城壁再建工事が、途中で途切れることなく、「連携」して行われたということです。そのため、城壁再建工事は、敵対者たちの妨害にも関わらず、スムーズに進みました。そして、城壁は、「五十二日」(6:15)という短い期間の内に完成したのです。ユダヤ人たちは、互いにコミュニケーションを取りながら、協力して城壁再建工事を進めていったのです。

 

ユダヤ人たちは、一致協力して修復工事をすすめていきました。教会を建て上げることにも、福音を伝えるということにも、一致協力が必要です。すなわち、一部の人だけでなく、皆で協力して行うのです。それぞれが担当する部分において、自分の出来る精一杯のことを行うのです。そして、バラバラではなく、心を一つにし、力を合わせて行うのです。主は、私たちが一致協力することを喜び、御業を現わして下さるのです。私たちも、一つとなって、教会を建て上げ、福音を伝えていきましょう。