19.02.24

今の日本には隠れた貧困が蔓延しており、表向きは問題なさそうでも、実は支払いや借金の返済に追われたり、食べ物にも困ている人も多いと言われております。私たちクリスチャンも経済的な問題は避けて通ることはできません。しかし、このようなお金の問題で、神様の助けを受けることができるのでしょうか。神様の御言葉に耳を傾けてまいりましょう。

1.信仰こそ真の財産

神様に仕えていた人が亡くなり、残された家族は経済的に困窮してしまいました。その上、貸主が来て子どもたちを奴隷にするためによこせと言ってきました。この貧しきやもめにはどうすることもできませんでした。しかし、亡き夫の師である神の人エリシャに助けを求めることができました。エリシャに頼るということは神様に頼るということを意味します。

彼女が神の人エリシャに助けを求めることができたのは、彼女の亡き夫が、生涯神様に忠実に仕えたことによるのです。彼女の夫は貧しい境遇をもいとわず、命をかけて、生涯をかけて、神様に仕え続けたのです。家族や子供たちに目に見える財産を残すことはできませんでしたが、この信仰が夫の唯一の遺産でした。彼の生涯を神の人エリシャは知っていたので、彼女たちを助けたいと思い、素晴らしい神様の救いが与えられるようにしたのです。

天地を造られた偉大な神様からの恵みをいただくことができる特権ほど価値あるものはありません。神様を信じる信仰という目に見えない財産こそ真の財産です(Ⅱコリント4:18)。これこそ何があっても揺るがない確実な保障なのです。彼女が叫んでエリシャに助けを求めたように、私たちも神様に叫んで助けを求めることができるのです。

2.神様は私たちが今もっているものを用いられる

エリシャは「あなたの家には何がありますか」と聞きました。彼女は「はしための家には何もありません。ただ、油のつぼ一つしかありません」と答えました。彼女はわずかな油を持っていて、主はその油を用いられたのです。エリシャは「隣の人みなから空の器を借りてきて、戸を閉め、油を注げ」と言いました。彼女は言われた通り、近所の人たちからたくさんの器を借りてきて、家の戸を閉め、借りてきた器に一つずつ油を注ぐと、油は尽きず、すべての器に油を満たすことができました。

神様は私たちにも「あなたは何をもっているか」と問われます。何もないとあきらめる前に、もう一度探してみましょう。必ず神様は何か一つは与えておられるのです。「こんなもの、なんの役にも立たない」と思っていても、神様がそれを用いられるなら、それは大きな力となるのです。ダビデがゴリアテを倒すときも、彼が日ごろから使っている石投げ器を用いられました(Ⅰサムエル17:40)。モーセのときは彼の杖を用いられました(出エジプト4:2)。五千人給食のときもパンと魚を用いられました(マタイ14:16-18)。すべての必要に対し、日ごろから使っているもの、すでにあるもの、今あるものを神様は用いられます。私たちの持っているものを見つけましょう。たとえば人と話すことが得意であったり、運転が好きだったり、力仕事ができたり、造ることが得意であったり、語学力があったり、読み書き計算ができたりするのです。神様から与えられたものを用いていけばよいのです。

自分の今の能力が小さすぎてもよいのです。油を空の器に注ぐたびに増えたように、また、タラントのたとえのように(マタイ25:14-30)、私たちが能力を用いて隣人たちの必要に応えるとき、能力は倍増していくのです。そのためにも部屋に閉じこもって祈ること、つまり、個人的な祈りの時間をもちましょう(マタイ6:6)。そのとき神様の力が注がれ、次々と人々の必要に応える力が与えられるのです。

3.働いて収入を得ることがみこころ

エリシャは「行って、その油を売り、あなたの負債を払いなさい。その残りで、あなたと子どもたちは暮らしていけます」と言いました。奇跡を起こすことができる神様は、天からお金を降らしたりせず、また、だれかにお金を下さいとお願いして得よとも言いませんでした。商売をしてお金を得ること、働いてお金を得ることが御心なのです(Ⅰテサロニケ4:11創世記2:15出エジプト20:9)。ただし、その稼ぐ力を与えられたのは神様です。自分の力ではありません(申命記8:17-18)。油が倍増したのは神様の御業であるのと同様に、働いて得たお金の元は神様から来ているのです。神様に感謝し、十分の一を返す者となりましょう。

もう一つ、私たちには大切な仕事があります。それは福音の働きです。空の器に油が注がれたように、私たちも空の器となり、飢え乾く思いで主に祈り求めれば、主からの聖霊の油が注がれ(ルカ11:9-13)、私たちは力を受けます(使徒1:8)。そして全世界に出て行って福音を宣べ伝え(マルコ16:15)、神様の祝福が人々に注がれるようにする神様の働き人になりましょう。

私たちもお金などの必要があるときは、神様にお願いすることができます。そのとき神様は私たちの持っているものを用いられます。今ある能力を用いて人々に分け与えることで能力は倍増します。その能力を用いて働いて稼ぎ、借金を払い、暮らしていくことができるのです。そしてその稼ぐ力は神様から来ているということを覚え、神様に感謝しましょう。