マタイの福音書 15:21-28
2024年6月30日
主イエスはツロとシドンの地方に来られました(21節)。現在のレバノンです。
1.主イエスに助けを求めよう
並行箇所のマルコ7:25に、「イエスのことを聞きつけてすぐにやって来て」と書かれています。イエスのことを聞いて、カナン人の女性に信仰が与えられました。信仰は聞くことから始まります。彼女はその信仰を行動に移しました。
そして叫びます。「主よ。ダビデの子よ。私をあわれんでください。」(22節)
しかし、イエスは一言もお答えになりませんでした(23節)。沈黙されたのです。
イエスはこの女性の信仰を試されたのです。神が沈黙されているように感じることがあるかもしれません。でもあきらめてはいけません。祈り続け、神の憐れみにすがりましょう。
2.悪霊に気をつけよう
彼女の問題は、「娘が、ひどく悪霊に取りつかれている」ことにありました(22節)。
主イエスの中心的な働きの一つが悪霊追い出しでした。イエスは福音宣教に遣わす弟子たちにも悪霊を追い出すように命じられました(マルコ16:15-18)。
この終わりの時代、悪魔と悪霊は自分の時が短いことを知って、人々を滅ぼそうと働いています。聖霊に心を開けば、聖霊が来てくださいます。同じように、悪霊に心を開けば、悪霊を招き寄せる結果になります。人生に悪い影響を受け、信仰を失わせます。
悪霊の働きから自分を遠ざけましょう(申命記18:10-12)。
3.イスラエルを正しく理解しよう
イエスは彼女に言われました。「子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのはよくないことです。」(26節)
これは神の救いのご計画におけるイスラエルの優位性を強調しています。
「子供たち」とはユダヤ人のこと。「小犬」とは異邦人のこと。「パン」は神の祝福です。
イエスは、まずイスラエルに、ユダヤ人に遣わされなければなりませんでした(24節)。
彼女は、ユダヤ人が優先されるという神の本来のご計画をまず認め、「主よ。その通りです」と答えました。それでも、異邦人である私たちをも祝福してくださいとあきらめないで祈り求め続けます(27節)。
それを聞いたイエスが答えます。「ああ、あなたの信仰は立派です。その願いどおりになるように。」すると、彼女の娘はその時から直り、悪霊から解放されました(28節)。
彼女の決してあきらめない信仰、イスラエルの優位性を認めた信仰が、イエスから立派な信仰と誉められたのです。イスラエルを祝福する者は祝福されます(創世記12:1-3)
私たちも主から喜ばれる「立派な信仰」を持つ者でありたいと思います。
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