創世記4:16-26
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世の中には富を築いたり、権力を握ったり、褒め称えられたりする人たちがいます。私たちはそのような人々をうらやましく思ったりすることはないでしょうか。しかし、聖書はそれよりももっと大切なことがあると教えています。それは何でしょうか。
1.カインの家系は祈りをやめてセツの家系は祈りを続けた
カインは人類最初の殺人を犯し、そして神から離れ、町を建てました。カインの子孫にレメクという権力者が現れ、権力と富をもって人間を支配するようになりました。ヤバルは天幕に住む者、牧畜業の先祖となり、ユバルは音楽家の先祖となり、トバルカインは鍛冶屋の先祖となりました。カインの子孫は神を求めず、人間の欲望のままに、この世の文明を築いてゆきました。こうして人間中心の社会が築かれていきました。
神はアダムが130歳のとき、アベルの代わりにセツを与え(創世記5:3-6)、セツが105歳のとき、エノシュを与え、そのときから人々は主の御名によって祈ることを始めました。
アダムもカインも神に語りかけたとき、答えられるという経験をしています。神に語りかけるなら、答えられるかどうかは別として、神に聞かれているということを知っていたことでしょう。
カインの家系は人類の求めるものに目を向け、文明を築いていきました。人間の生活向上をどこまでも追い求め、神との関係をやめてしまいました。さらに、人間の欲望を満たすことを求め続け、富と権力による人間支配へと進んでいきました。
セツの家系では、文明を築くようなことはありませんでしたが、祈りをするようになりました。神を中心にして生活し、神に守られるようになりました。
やがてノアの時代に大きな洪水がありましたが、カインの家系は全滅してしまい、セツの家系は守られたのです。
私たちは、世の中の人たちがそれぞれの分野で成功しているのを見ると、うらやましく思うかもしれません。しかし、たとえこの世界で繁栄し、成功しても、それは一時的な繁栄・成功であり、永遠に続くものではありません。神に祈り、神と共に歩むことが本当の幸いであり、永遠に続くものなのです(Ⅱコリント4:18)。私たちはセツの家系の者として、神と共に歩む者になりましょう。
2.人々は祈りが必要になった
人類誕生から人々が祈り始めるまでは235年もかかりましたが、エノシュの誕生がきっかけで、彼らは祈り始めました。エノシュという名前には二つの意味があり、「人間」と「弱い、病気の」です。アダム(Adam)は土(アダマ)から作られた者という意味ですが、エノシュ(Enosh)は、限りある命を持ち、病や苦しみに対して弱い者という意味があります。人間は弱い存在なのです。それだけでなく、エノシュは本当に病弱だったのかもしれません。
カインの子孫たちが富と権力で勢力を増し加え、地上では徐々に悪がはびこり始めていました。ですから、セツの家系の者たちはカインの子孫から苦しめられ、細々と生きていたのではないでしょうか。そこで彼らは生まれる子どもに期待しようと思ったのでしょう。しかし、その生まれた子どもが病弱だったので、彼らは家族が絶滅するかもしれないという恐れを抱いたのかもしれません。
自然にも勝てない、人々を支配する悪の勢力にも勝てない。もう絶滅しそうな状況の中で、彼らは祈ることがどうしても必要になったのではないでしょうか。彼らは祈りの素晴らしさに気づいたから祈ったのではなく、祈らなければ生きていけなくなったのでしょう。
人間がもっとも弱くなったとき、そのときこそ神に助けを求める時です。そのとき、人間は神の強さの中にあって、もっとも安全で強力な守りの中にいられるのです(Ⅱコリント12:9)。
私たちも問題や困難があり、自分の弱さを感じることがあります。その時こそ、神を呼び求めましょう(詩篇50:15、詩篇91:15、エレミヤ33:3)。主を呼び求め、待ち望むなら力が与えられます(イザヤ40:31)。
3.個人的な祈りだけでなく、皆で祈る祈りを持つ
セツの家系では、アダムを通して神を信じる信仰が受け継がれていました。ですから、セツの家族の一人ひとりはすでに、もしかしたら、ときどき神に祈っていたかもしれません。しかし、エノシュが生まれたとき、「人々は祈り始めた」とあります(創世記4:26)。つまり、個人がときどき祈るのではなく、皆で心を合わせて祈り始めたのではないでしょうか。人類誕生から235年目に、ようやく人類最初の祈り会が始まったのでしょう。
一人で祈るのも大事ですが、皆で心を合わせて祈ることは、もっと大切です。なぜなら、祈りを知らない者が祈りを知るようになり、祈りの習慣が身につき、神からの手応えを感じ、神との関係が保たれ、信仰心が成長し、信仰継承ができます。
セツの家系は見栄えのしない家庭であり、富も権力も優れた道具もない、ただの弱小家族だったと思われます。しかし、セツの家系にあった祈りこそ、神の力を引き出す最高の武器だったのです(Ⅱコリント10:4)。
まとめ
1.カインの家系は祈りをやめてセツの家系は祈りを続けました。
私達も祈り続けましょう。
2.人々は祈りが必要になって祈りました。
しかし、そこで見つけた祈りがすべての問題の解決のための答えでした。
3.個人的な祈りだけでなく、皆で祈る祈りを持つ
私たちも共に集まり、心を合わせて祈りましょう。
Filed under: 柴田晃伝道師

