ルツ1-2章
26.1.11.
ルツ記の時代は、「さばきつかさがおさめていたころ」(1)であった。それは、士師記の時代であつた。AD1100~1000年頃と言われている。その時代のことが士21:25に書いてある。「そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれが自分の目に良いと見えることを行っていた。」イスラエルの民は、偶像礼拝の罪を犯すようになり、政治的にも社会的にも堕落し、混乱した霊的に暗い時代であった。今の時代も、ルツ記の時代と同じように、暗い時代であると言える。しかし、そんな時代でもルツは神に従うことを選び取ることによって、祝福の人生へと導かれた。このルツの生き方から共に学びたい。
1.神に従う決心をしたルツ
エリメレクとナオミ夫婦、そして2人の息子マフロンとキルヨンは、イスラエルのベツレヘムに住んでいたが、飢饉のためにモアブへと移住した。新しい土地に移り住み、人生を新しくやり直そうとしたが、夫エリメレクが死んでまった。ナオミは未亡人となり、二人の息子を残され、苦労したのではないか。やがて息子たちは成長し、それぞれオルパとルツというモアブの女と結婚した。やっとこれから幸せな人生が訪れるように見えただろう。しかし、モアブに移住して10年後、再びルツの一家に不幸が訪れた。二人の息子マフロンもキルヨンも死んでしまった。ナオミは、再び不幸のどん底に引き落とされてしまった。
丁度その頃、ナオミはベツレヘムが回復し、再びパンが食べられるようなったと聞き、二人の嫁たちと一緒にベツレヘムに帰ることにした。しかし、その途中で二人の嫁たちに「それぞれ自分の母の家へ帰りなさい」(1:8)と言い、新しい夫と再婚し、幸せに暮らすようにと勧めた。オルパは泣きながら「自分の民とその神々のところに帰って」(1:15)行った。しかし、ルツはナオミにしがみついて言った。「お母様が行かれるところに私も行き、住まわれるところに私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」(1:16) ルツは、自分の父母のいるモアブを離れ、ナオミと共にベツレヘムに住むことを選び、モアブの偶像ではなく、ナオミが信じているイスラエルの神を信じる決断をした。
ルツにとってイスラエルは外国で、どんな生活と将来が待ち受けているか不安だったろう。しかし、ルツはナオミの信じる神を信じ、ナオミの民と同じ民となることを決心した。私たちも罪から離れ、主イエスを信じる信仰の決心をはっきりしなくてはならない。ルツのように、主を信じて信仰の道を選ぶことが、祝福の人生の始まりなのである。
2.祝福に導かれたルツ
ナオミとルツがベツレヘムに着くと、ルツは生活のために落ち穂拾いに行かせてくれるようにナオミに頼んだ(2:2)。「ルツは出かけて行って、借り入れをする人たちの後について畑で落穂を拾い集めた。それは、はからずもエリメレクの一族に属するボアズの畑であった。」(2:3)ボアズは「夫エリメレクの一族に属する一人の有力な親戚」(2:1)であった。ルツが落穂ひろいに行った畑は、自分の夫の親戚の畑だった。これは神の不思議な導きであった。そしてさらにちょうどその時、そこにボアズがやって来た。ボアズは、見慣れないルツに目が留まり、世話役に「あれはだれの娘か」(2:5)と尋ねた。世話役は答えた。「あれは、ナオミと一緒にモアブの野から戻って来たモアブの娘です。」(2:7)「ここに来て、朝から今までほとんど家で休みもせず、ずっと立ち働いています。」(2:7)
ボアズは、ルツに対して好意を持ち、ルツのために特別な配慮と保護を与えた。ルツがボアズの畑で落ち穂を拾うことを許し、水がめから水を飲むことも許した(2:9)。またルツに十分な食事も与え(2:14)、わざと束から穂を抜き落とし拾わせた(2:16)。こうしてルツは、夕方まで安心して働くことが出来、多くの収穫を得た。ルツがボアズから好意を受け、特別扱いをされたのは、主からの報いであった(2:12)。神を選び、へりくだって仕えるルツに、神の祝福と導きがあったのである。
私たちもルツのように、へりくだり、神に仕え、人に仕えることを選び取ることが大切。
主は、へりくだり、仕える者に大いなる恵み、祝福を備えて下さる。Cf.詩84:11。
ルツが信仰の決断をした時から、神は彼女の人生を祝福へと導いておられた。ルツが落ち穂拾いに行った畑が「はからずも」親類のボアズの畑であったことの背後に、神の導きを見ることが出来る。そして、ルツがボアズの好意を受けることが出来たのも、神の導きと祝福だった。ボアズが「主があなたのしたことに報いてくださるように、あなたがその翼の下に身を避けようとして来たイスラエルの神、主から、豊かな報いがあるように」(2:12)と言ったように、「イスラエルの神、主から、豊かな報い」を受けたのであった。
この後、ボアズとルツは正式に結婚が認められ、結婚することとなった。そして二人の間には男の子が生まれ、名をオベデと付けた。オベデにはエッサイが生まれ、エッサイにはイスラエルの王ダビデが生まれた。こうして、ユダヤ人から差別され、見下されていたモアブの女ルツは、神の民に加えられ、イスラエルの王の先祖、キリストの先祖となった(マタ1:5-6)。それは、彼女の信仰の決断から始まったことであった。
ルツのように、神を信じ神に仕えることを選び取り、隣人を心から愛し仕えよう。 困難な状況の中にあっても、主に信頼して歩む者に、全てを備え豊かに祝福して下さる。私たちもルツのように、信仰の決断をもって主に従い仕えよう。
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