夢の解き明かしを求めたダニエル

ダニエル2:1-23(とくにv.1-13, 17-19)

210725

私たち人間にはわからないことがたくさんあります。神が私たちに御言葉を与えたり、様々な出来事を通して語っても、ときどき私たちはそれを理解できません。分からないことがあるとき、私たちはどうすればよいのでしょうか。ダニエルの話から学びましょう。

1. 分からないことを神に祈り求めたダニエル

バビロン帝国のネブカデネザル王は夢を見て、その夢のために心が騒ぎ、眠れなくなってしまいました。この夢は神からのメッセージであり、未来の幻でした。王はバビロンの知者たちに、その夢そのものを言い当てることと、その夢の解き明かしの両方を要求しました。そしてそれができなければバビロンの知者たちとともに、ダニエルたちは処刑されることになってしまいました。ダニエルは知恵者の中の知恵者です。しかし、他人の見た夢を言い当てて解き明かしたりすることなど、できるはずがありません。カルデヤ人の知者たちが「神以外に無理だ」と言ったのは事実です。だからこそ神に求め、神から答えをいただくことが必要なのです。ダニエルは神に王の夢の解き明かしを求め、徹夜で祈りました。夢を解き明かすのは神です(創世記40:8)。

私たちは、神が全知全能であることを知っていても、自分たちの分からないことを神に求めないで、そのままにしてはいないでしょうか。聖書を読んで御言葉が示され、意味がよくわからないとき、それがどういう意味なのか、自分は何をすべきなのかと求めていくことが大切です。あるいは何かの問題がおこり、どうしたらよいかわからないとき、神にどうしたらよいかを求めていくことが大切です。

神は全知全能です。ダニエルが神から答えをいただいたように、私たちも神から答えを教えられ、神の力を受けることができるのです(イザヤ40:28-31)。神に求めるなら与えられます。神は応えてくださいます(マタイ7:7ヤコブ1:5)。

2.友と共に心を合わせて祈ったダニエル

ダニエルは自分一人で祈ることよりも、友に話し、ともに問題を分かち合い、友とともに心を合わせて祈ることにしました(v.17-18)。

私たちは神に祈るとき、一人で祈ることも大事ですが、教会に集まり、問題を分かち合い、励ましあい、心を合わせて祈り合うことが大切です(ヘブル10:25)。神はともに祈る者たちの祈りを聞いてくださいます(マタイ18:19-20)。

教会の祈り会では日本のため、世界のため、兄弟姉妹のために祈ります。ぜひ参加してともに祈りましょう。

ペテロが牢屋にとらわれていたとき、教会の兄弟姉妹たちは熱心に祈っていました。すると主の奇跡により、御使いによってペテロは解放されました(使徒12:4-17)。このように、教会で共に心を合わせるなら力ある主の御業が現れるのです。

3.神に栄光を返し、礼拝したダニエル

神は夜の幻のうちに、ダニエルに答えを与えてくださいました(v.19)。それは後に起こる大帝国、およびキリストの来臨と神の国の永遠の支配についての幻でした。バビロン帝国、メディアとペルシャ帝国、ギリシャ帝国、ローマ帝国の順に起こり、ローマ帝国の時代のおしまいに強国と弱小国が入り混じった時代が来ます。そのときキリストの来臨と永遠の支配がやってくるというものでした。さらにダニエル書7章、8章、9章、11章と具体的な預言となっています。これらは黙示録とセットで学ぶとさらに深く知ることができます。

解き明かしが与えられたことでダニエルと友だちだけでなく、バビロンの知者たち全員が救われました。これは神のおかげであり、ダニエルの能力が高かったからではありません。ダニエルは自分の能力を誇ることをしませんでした。反ってダニエルは、神に栄光を返し、神を礼拝しました。神に助けを求めて癒されたり解決されたりしたら、礼拝に来なくなる人もいます。しかし、神のおかげで助かったのですから、神を礼拝し、神に仕えて生きましょう。ツァラアト病を癒された10人のうち9人は、癒されたら神を礼拝しなくなりました(ルカ17:17)。神のしてくださったことを何一つ忘れず、神に栄光を返しましょう(詩篇103:1-2)。

 

私たちの周りには分からない問題がたくさんあります。また私たちの人生にも、理解できないことがたくさん起こります。分からないことがあれば、全知全能なる神に祈り求めましょう。

教会で皆と心を合わせ、共に祈り求めましょう。主は応えてくださいます。そのとき道が開かれ、人々が救われ、神の栄光が現れます。祈りが応えられたら、私たちは神に栄光を返し、主を礼拝しましょう。

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