15.11.29.

一致…平和のきずなで結ばれる

エペソ4:1-3

私たちは教会として一つとなるようにあらゆる努力をしなければなりません。
そして、2,3節には、一致のために努力しなければならないことが記されています。
すなわち、「謙遜」、「柔和」、「寛容」、「忍耐」、「平和」です。
今日は「平和のきずなで結ばれる」ということについて学びます。
それは、「どのような人とも平和を保つ」ということです。ローマ12:18
そのためには、まず私たち自身の内に「平和」がなくてはなりません。

1.神様との平和を持つ

人間関係において平和であるためには、神様との関係が平和でなくてはなりません。
人間同士の不和は、神様との不和から生じているからです。
罪を犯す前のアダムとエバは一つに結び合わされ、一致がありました。
しかし、彼らが神様の言葉に背いて罪を犯した時、
神様との親しい関係が損なわれてしまっただけではなく、
アダムとエバの関係にも不和が生じてしまったのです。創世3:12
その影響は、カインとアベルにも及び、カインは弟のアベルを殺してしまいました。
こうして、神様との不和の故に、人間関係においても不和が生じてしまいました。
人間との平和を実現するために、神様の方から私たちに手を差し延ばして下さいました。
神様は、ご自身の独り子イエス・キリストをこの世界に送って下さいました。
イエス様は私たちの罪を身代りに背負い、十字架上で神様の裁きを受けてくださいました。
そして、イエス様はご自分の死をもって、
神様と私たちの間の平和を壊している罪を取り除いて下さったのです。コロサイ1:19-22
このイエス・キリストを信じ受け入れる時、
神様と和解し、神様との平和を持つことが出来るのです。ローマ5:1。ヨブ22:21

2.心の癒しを受ける

「どのような人とも平和を持たなければならない」ということが頭で分っていても、
なかなかそれが実行出来ないということがあります。
なぜなら、心の奥深くに、その人のことが傷として残ってしまっているからです。
心が癒され、解放されない限り、いつまでもその人に傷つけられ続けることになり、
心の平和も人との平和も持つことは出来ないのです。
イエス様は、「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。
わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)とおっしゃって下さいました。
祈りの中でイエス様に前に出て、心にある全てのことをイエス様に語りかけましょう。
そして、聖霊によって心を満たしていただきましよう。
「聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれ」(ローマ5:5)、心は癒され、
平安で満たされ、人とも平和を持つことが出来るようになるのです。

3.ストレス(精神的緊張)から解放される

イエス様がマリヤとマルタの家に来られた時、
マルタはあまりにも嬉しかったので、イエス様をもてなすために動き回りました。
しかし、マルタの心は、仕事をこなすことだけでいっぱいになってしまったのです。
マルタは精神的な余裕がなくなり、次第に苛立つようになりました。
そして、自分だけが大変な思いをさせられていると被害者意識を持つようになり、
何もせずにイエス様の話を聞いているマリヤに対して怒りが爆発してしまいました。
その怒りは自分が喜ばせようとしていたイエス様にも向けられてしまいました。ルカ10:40
今日、仕事や家庭でも様々なプレッシャーがあり、忙しい生活を送っています。
そのような中で、次第に精神的な余裕がなくなり、苛立つようになります。
その結果、人間関係にも緊張状態を引き起こしてしまいます。
自分の感情をコントロール出来ず、人に対して苛立ちや怒りを爆発させてしまうのです。
そのような時こそ、私たちは神様の前に出て、静まり、
神様を求め、神様を待ち望むことが必要なのです。詩篇46:10
「静まる」のヘブル語は、「緊張を和らげる、手を放す」という意味です。
心の平安を得るためには、神様の御前に出て、神様との交わりを持つことが必要です。

4.思い煩いから解放される

心が平安な時は誰とでも平和でいられますが、不安な時は人間関係もうまく持てません。
私たちが神様から目をそらし、問題に焦点を合わせる時、不安になります。
ペテロがイエス様を見つめている時は、嵐の湖の上を歩くことが出来ました。
しかし、ペテロは「風を見て、こわくなり、沈みかけ」てしまいました。マタイ14:30
私たちの思いはどこに集中しているでしょうか。それによって不安にも平安にもなります。
神様に思いを集中させ、神様に信頼することが大切です。詩篇62:5-8
嵐のような試練(困難・問題)の中でこそ、神様に信頼することが必要なのです。
神様は全てを支配し、全てのことの背後に働いて、私たちの人生を導いておられます。
この神様に信頼し、全てを委ねる時、心に平安が与えられるのです。イザヤ26:3,4
また、私たちは祈りによって、神様に直接語りかけることができます。
心の中にある傷、心配事、思い、を全て神様に打ち明けて下さい。
祈りの結果、人間的には考えられないような平安が与えられます。ピリピ4:6,7

何も問題もない穏やかな世界は、この世にありません。
しかし、イエス様は、十字架を目前にして動揺する弟子たちに言われました。
ヨハネ14:1。あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。
ヨハネ14:27。わたしは、あなたがたに平安を残します。
わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。
わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。
あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。
神様との交わりの中で癒しと解放が与えられ、心の平和と人との平和が得られるのです。

Filed under: 伊藤正登牧師