16.02.28
希望をもって、からし種を蒔こう
マタイ13:31-32、17:20
からし種は、とても小さな種ですが、生長すると大きな木になり、鳥が巣を作るほどになります。それは、種を見ただけでは想像すらできないほど不思議なことですが、神の国はそのようなものだというのです。
１．大きく成長する神の国
からし種はとても小さな種ですが、これが生長すると大きな木になるというところから、神の国がこのように拡大するということを意味しています。また、からし種は、マタイ17:20においては信仰を意味しています。小さくても完全な信仰をもっているなら、かならず信じた通りになるのです。初めに種となるみことばがあり、人の心に入って信仰の芽が出て、徐々に生長してゆき、やがて小さな種が立派な木になるように、神様のみことばのために働くなら、いつかは神様を信じる人の群れが起こされ、あるいは人々が悔い改めてイエス様を信じるようになってゆくのです。
たとえば、私たちの教団はあるアメリカ人夫婦のバイブルクラスから始まって大きく成長しましたし、私たちの湘南セントラルチャーチも９人の開拓メンバーから広がり成長しました。また、伊勢原ガーデンチャペルは、かつて廃墟でしたが、たまたま私たちがその教会を見たとき、建てなおさなければならないという主の熱い思いを感じ、祈りはじめ、掃除したり花壇を作ったりするようになり、小さな集会をもつことができるようになりました。すると大工さんが来て一緒に建て直そうという案が飛び出したのです。私たちはハガイ1:4-8のみことばを確信し、皆で力を合わせて再建し始めたのです。さまざまな困難を乗り越え、ついに２００１年に伊勢原ガーデンチャペルを献堂し、主の働きがますます地域に広がるようになりました。
神の国は初めは小さくても必ず拡大します。人間の力では不可能のように思えても、みことばは必ず成就し、神の国は実現してゆくのです。
２．必ず実現する神の国
しかし、途中で失敗したり、スランプに陥って先へ進めなくなったりすることもあります。健康上の問題や経済的な問題、人間関係の問題、何よりもサタンの攻撃など、さまざまな問題が押し寄せることもあるかもしれませんが、神の国の拡大は主の働きです。信仰をもって前進するなら、主がそれを成功させて下さるのです。神様を信じ、日々主に助けを祈り求めて、みことばと力を受け、常に前進しましょう。聖霊が共に働き、神の国の実現へと導いて下さいます。
世界に散った離散ユダヤ人たちは、神様のみことばを信じ、約束の地に帰って復興に取り組みました。そして１９４８年にはイスラエル国家再建となりました。さらにイスラエルは荒地も広いのですが、この土地こそ乳と蜜の流れる地と信じ、荒地を徐々に造り変え、様々な樹木や果樹園が広がるようになりました。これもすべてみことばを信じて行動したからなのです（イザヤ49:17-21、41:17-20、43:18-21）。イスラエルの土地は初めは荒れ果てた土地でしたが、これを信仰によって切り開くようにと神様が願っているのです。
３．行動する人の前に広がる神の国
神の国は必ず拡大し、実現すると信じるなら、実際に行動に移し、取り組んでいきましょう。イエス様が帰って来られるまでに、一人でも多くの人々にイエス様を伝えていかなければなりません。福音のために今できることは精一杯やることです。福音のために自分にも何かできることがあるはずです。それを使命と受け止め、取り組みましょう。失敗を恐れて自分のすべき福音の働きを始めないなら、時間ばかりが過ぎ、そのうち何もしないうちに人生が終わってしまうかもしれません。それは可能性を秘めたからし種を捨ててしまったことになります。これはもったいないことではありませんか。
収穫は多いのです。足りないのは働き人です。一人一人が主の働き人になりましょう（マタイ9:35-38）。たとえば、教会で行っている様々な伝道の働きにおいても、奉仕に加わったり、宣伝をしたり、改良してみたり、あるいは新しいことを始めてみても良いでしょう。やれることはいろいろあるのです。
一歩踏み出すことは大変だと思われるかもしれませんが、一粒の麦が地に落ちて死ななければそれはいつまでたっても一つのままです。しかし地に落ちて死ねば、多くの実を結ぶのです（ヨハネ12:24）。私たちがみことばを信じ、自らの人生を福音のためにささげてゆくなら、それは多くの実を結ぶのです。
神の国の働きが、初めから大きく立派に見えるものであれば、信仰も要らず、誰でも簡単に参加するでしょう。しかし現実は、初めは小さく可能性のかけらも感じられない、もしかしたら情けないほど頼りなく感じることかもしれないのです。だからこそ信仰を働かせる必要があるのです。しかし、信仰によって歩き出すとき、立ちはだかる壁は不思議と取り除かれ、最後には多くの人々に救いをもたらし、皆が主の御名をたたえる町となり、国となり、世界となるのです。私たちもこの神の国実現の働きに参加しようではありませんか。
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